この2年間、新型コロナウイルスによるパンデミックを経験した私たちは、感染症が「人の体」に対して深刻な影響を及ぼすことは、もうよく知っています。できるだけ外に出ず、できるだけ人に会わない、ステイホームの生活を続けてきたのも、その影響を避けるためでした。 その窮屈な生活は、自分や大切な人を一時期守るためには必要なことでした。その間、感染症は私たちの日常から不要不急の大切な用事を取り上げ、人との距離を広げ、世界中の希望や活気までじわじわと奪っていきましたが、同時に大事なことも見えてきました。

ひとりで閉じこもる生活は安全でも、私たちを幸せにはしないということ。 社会は人の生活が集まってできていて、人が動きを止めると社会も動かなくなるということ。 感染症に怯えない生活を取り戻すためには、世界全体で対抗するしかないということ。

人類は、今回のコロナ禍以前に幾度もパンデミックを経験しており、私たちの生きるこの世界は、パンデミックを生き抜いた祖先たちが、社会を作り直し、繋いできた未来でもあります。そして私たちは、パンデミックを経験した最も新しい世代であると同時に、グローバル化した社会に生きる世代でもあるのです。感染症が世界全体で取り組むべき課題であるなら、私たちの世代こそ、しっかりと感染症と向き合うべきだと考えました。 「コロナの先の世界の見方」は全4回の講座で、各回で感染症の専門家を先生に、特別ゲストを案内役(MC)に迎え、感染症というフィルターを通してこの世界を見つめ直す試みです。 みなさんが、この世界を新しい視点で見つめるきっかけになれば嬉しいです。


YouTube連続講座「コロナの先の世界の見方」(全4回)

 ※2月28日より配信中 感染症に国境はありません。コロナ禍、世界はあっという間にパンデミックに巻き込まれていきました。グローバル化が進んだ世界で、私たちは各国の状況や対応を、リアルタイムに見ることができました。「コロナの先の世界の見方」第1回目は、感染症対策専門の国際機関「グローバルファンド」の戦略・投資・効果局の國井修先生に、国境のない感染症の世界について教えていただきます。感染症は簡単に国境を越えるのに国境を越えた支援は十分に届いていない現状、感染症に対抗するための国を越えた連携の実例等、「国境」をキーワードに世界を見ていきます。案内役の特別ゲストには、キャスターの膳場貴子氏をお迎えしてお届けします。  


 ※3月7日より配信中 コロナ禍、私たちは不安で不自由で窮屈な生活に耐えていました。嵐が通り過ぎるのを頭を低くして待っている、そんな状況の中でも、新しく生まれたファッションや音楽やアートがあります。 「コロナの先の世界の見方」第2回目は、20年にわたり、中東、アフリカなど20カ国以上で保健医療政策プロジェクトに携わってこられた穂積大陸先生に、感染症にも負けないアートの世界について教えていただきます。感染症による文化への影響、不要不急でも必要なもの、感染症の影響によって生まれたファッションや音楽等、「アート」をキーワードに世界を見ていきます。案内役の特別ゲストには、作家の乙武洋匡氏をお迎えしてお届けします。  


 ※3月14日より配信中 感染症は、貧富の差や肩書などで感染する相手を選びません。しかし、社会がもともと持っていた歪が、危機的状況において拡大することで、特定の属性の人だけがより危険な状況に追いやられるという状況があるのも事実です。「コロナの先の世界の見方」第3回目は、広島の叡啓大学にて国際協力・ジェンダー分野の講師を務め、グローバルファンドの技術審査委員会で人権とジェンダー分野の審査委員でもある瀬古素子先生に、感染症によって傷ついた世界について教えていただきます。感染症によって生まれる差別や人権問題、コロナ禍に各国で見られた医療従事者や女性に対する人権侵害、国際的なネットワークだからこそできる取り組み等、「人権とジェンダー」をキーワードに世界を見ていきます。案内役の特別ゲストには、ジャーナリストの堀潤氏をお迎えしてお届けします。  


 

 ※3月18日より配信中 人類はこれまで幾度も感染症の脅威に晒されてきました。パンデミックを経験した最も新しい世代である私たちは、コロナ禍を乗り越えた時、持続可能な未来のために何ができるのでしょうか。「コロナの先の世界の見方」最終回は、長崎大学で国際貢献から環境疫学、統計学、生態学に進化生物学まで多様なアプローチで熱帯病の研究に取り組む山本太郎先生に、感染症を生き延び、立ち直る世界について教えていただきます。感染症と人類の歴史、過去のパンデミックからの教訓、企業の役割とSDGsなど、「サステナビリティ」をキーワードに世界を見ていきます。案内役の特別ゲストには、株式会社クレアン代表取締役の薗田綾子氏をお迎えしてお届けします。

※役職は2022年2月時点のものです


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